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物流環境改善に繋がる?「共同配送」のメリット・デメリットについて

物流環境改善に繋がる?「共同配送」のメリット・デメリットについて

2021.01.25

ネット通販の利用者が増えたことや、大手ショッピングモールやチェーン店などが増加していることで、物流業界もコスト削減や配送の効率化、環境問題の改善などに取り組んでいます。

そこで最近注目しているのが「共同配送」という配送方法です。

共同配送することが物流環境をよくすることに繋がるため、積極的に取り入れている企業が増えています。

今回はその共同配送について、メリット・デメリットも合わせて詳しく解説していきます!

●共同配送って?

共同配送とは、複数の物流企業が、同じ配送先の荷物を一つのトラックやコンテナに積んで配送することです。

例えていうならば、タクシーの相乗りのようなもの。

一人で移動すると金額も高くつきますが、同じ目的地の人と一緒に乗れば安くつきますし、また、運転手の人件費やガソリン代なども抑えることができます。

物流業者同士の協力や話し合いは必要ですが、しっかりここを固めることができれば、合理的に荷物を配送することができます。

費用や人手が無駄にかかってしまうと、今は良くても、今後必ず物流そのものが回らなくなってくる時が来ます。

そうなると、私たちの生活にも影響してくるでしょう。

そこで考えられたのが共同配送で、国土交通省でも推奨しており、物流の生産性を向上させようと国を挙げて進めています。

共同配送のメリット・デメリットは?

共同配送は、人手不足など物流業界が抱える課題の解消と、社会的・経済的インフラを支えられるよう維持するためにと考えられた配送方法ですが、もちろんメリットとデメリットがあります。

一つずつご紹介していきましょう。

メリット①:効率よく配送できる

複数の物流企業の荷物を、一つのトラックにまとめて載せて配送するため、配送を効率化することができます。

配送を効率化することで、物流企業の課題として取り上げられるドライバーの長時間労働や、ドライバー不足も緩和されるでしょう。

また、物流企業だけでなく、荷物を受け取る側にもメリットはあります。

通常であれば、物流企業ごとに荷物を受け取らなければいけませんが、共同配送であればすべての荷物をまとめて受け取れます。

メリット②:コストが抑えられる

先に記述した通り、タクシーの相乗りのように、目的地が同じ客が二人いる場合、別々のタクシーに乗るよりも同じタクシーに乗る方が安くつきますし、必要な人手やガソリン代が少なく済みますよね。

それと同じで、複数の物流企業の荷物をまとめて配送することでトラックでの配送が少なくなるため、配送コストを抑えることができます。

さらに、配送コストを抑えたことで配送料金を下げることができれば、顧客にもメリットが生まれるため一石二鳥です。

メリット③:CO2排出量を削減できる

地球温暖化の主な原因とされている温室効果ガスの大半は、二酸化炭素が占めています。

私たちや私たちの次の世代も、その先もずっと良い環境の中で暮らしていくためにも、二酸化炭素の排出量を減らして、温暖化の進行を食い止めなければいけません。

共同配送であれば、トラックの台数も減らすことができるため、CO2排出量の削減に貢献でき、環境に配慮した配送が実現できます。

デメリット①:臨機応変に対応しにくい

一つの物流企業で配送が完結しているのなら、例えばトラックの出発直前に荷物が増えても、急遽載せるということができます。

急遽載せたことで、予定していたルートが多少変わったとしても対応できるでしょう。

しかし、共同配送の場合は、複数の物流企業が関わっているため、一部の企業の都合で予定を変えるわけにはいきません。

また、急遽荷物が増えるということは、予定よりも配送先が増えるということでもあるので、時間指定が難しくなり、サービスの利便性が落ちてしまう可能性があります。

デメリット②:荷物の追跡が難しい

共同配送は、複数の物流企業の荷物が混ざっているため、その荷物が今どこにあるのか、どれぐらいで着くのかといったことが把握しにくくなる可能性があります。

自社内で配送をしていれば、物流管理システムなどを使って荷物を追跡できますが、共同の場合はそのシステムを共有する必要があるため、現実的には荷物の追跡の共有までは難しいかもしれません。

デメリット③:配送料金の統一が難しい

配送料金は各物流企業が独自に設定しているため、連携するのであれば料金の調整をしなくてはいけません。

後々問題になっても大変なので、どの程度であれば各物流企業が納得するのか、事前にしっかりと決めておく必要があります。

共同配送をおすすめする商材は?

共同配送することでコストが削減できるとお伝えしましたが、運ぶものによってはあまり共同配送に向かないものもあります。

向くものとしては、形が一定であったり、多く載せることができたり、毎日消費されるものなどがあります。

具体的にご紹介していきますね。

日用雑貨

日用雑貨は、個人宅はもちろんホームセンターや大型スーパーへ、またオフィスへ備品として高頻度で運ばれるため、共同配送に適しています。

医薬品

一つひとつが小さく軽量であるものが多く、なおかつ形も統一されているため、無駄なスペースを作ることなく綺麗に積めるので、共同配送に適しています。

食料品

食料は人が生きていく上で必要不可欠であるため、必ず毎日消費されます。

そのため、共同配送で効率化されるとかなりのコストダウンになりますし、コストが下がることで商品価格にも還元でき、安く販売したり仕入れたりすることもできます。

自動車部品

毎日組立工場に運ぶため、共同配送することでコストダウンに繋がります。

また、受け取る側である組立工場でも、入庫作業の回数が減るため人件費も抑えることができます。

ただし、部品によって形がいびつだったり、大きいものであったりする場合は、積載効率が悪いため向いていません。

●まとめ

共同配送は、乗合タクシーに似ています。

予約が入ったから行ったのに乗客が来ない、一人の乗客が途中で下車orルートを変更したいとなっても対応できないのと同じで、配送量やルートを変えるたびに余計なコストがかかってしまいます。

共同配送を成功させるためには、そういったイレギュラー対応が入らないよう複数の物流企業同士でしっかりルールや取扱商品を共有しておくようにしておくことが大切です。