物流業界の繁忙期をスムーズに乗り切る事前準備のポイントを解説!
2025.04.28
「物流業界の繁忙期はいつ?」
「繁忙期を乗り切る為にどういった対策が必要なの?」
物流業界の現場で働いている人だけでなく、荷主や消費者にも影響がある物流の繁忙期。
今回は、物流業界の繁忙期の目安、繁忙期を乗り切る為に閑散期に準備しておくと良いことについて解説します。
物流業界で働いている人もこれから物流業界を目指す人もこちらの記事を参考にしてみてください。
物流業界の繁忙期はいつ?
物流業界が忙しくなる時期は、取り扱う荷物が増える「年末年始」「夏季」「引越しシーズン」の他、イベントの影響を受けるのが特徴です。
・年末年始
年末年始はクリスマスや大晦日、お正月などのイベントが重なるため、11月上旬~1月上旬あたりは物流業界で最も忙しい時期を迎えます。
12月初旬から12月20日頃はお歳暮を贈るシーズンなので企業は早めに発送の手配をするケースも少なくありません。
クリスマスプレゼントやお正月の飾りやおせちなどの個人間の配達や、メーカーから卸売業者への輸送も多くなり、物流業界は大きく影響を受けます。
・お中元・夏休みのある夏季
年末年始と同様に忙しくなるのは、7月中旬~8月中旬までの夏季となります。
お盆休みや夏休みを利用して旅行や帰省をする人が帰省先に荷物を送ったり、旅先で購入した品を自宅へ送るといった荷物が増える時期です。
多くの企業はお盆休みに入る前にお中元の手配をするため運送の量が増えたり、夏休みシーズンに合わせて新製品を開発・販売することがあり、それに伴う荷物も増えるでしょう。
・引越しシーズン
転職・就職・入学・卒業の時期が重なることから引越しする人が増加する3~4月は引越しシーズンと言われており、3月の引越し件数を他の月と比較すると約2倍を超えます。
引越しのタイミングで家具や家電を購入する人が増えるため、大型の荷物の量が増えやすいのもこの時期の特徴です。
最近では、運送業者が引越しプランを用意していることも多く、引越しに運送業者を利用する人もいます。
新しいスタートを切るために物を買い替えたりする人も多いため、物流も増えることになります。
・イベントの開催時期
母の日・父の日・敬老の日、バレンタインデー、ホワイトデーといったイベントがある時期はプレゼントを贈る人が増えるため、物流業界は忙しくなります。
また、企業や通販サイトのポイント還元やセールの時期も注意が必要です。
開催されるタイミングによって配送の荷物量が増えるでしょう。
繁忙期を乗り切るための事前準備
繁忙期の作業負荷を軽減し業務をスムーズに行うために、閑散期のうちに対策しておくことが重要です。
下記の対策を行うことで忙しさによるミスやトラブルを回避することができます。
・業務の効率化
商品の出荷量を確認し、出荷頻度が高いものをピッキング作業の開始地点や出荷場の近くで保管することで同線を短縮することができ、効率よく作業をすすめることができます。
また、作業に不慣れな人でもスムーズに業務を始められるようにマニュアルを作成することも重要です。
・スケジュール確認とシフト調整
扱う商品によって繁忙期の時期が明確になります。昨年の動きと今年のカレンダーを比較し、物流が多くなる時期を把握しましょう。
繁忙期前後に休暇を取ってもらえるようにシフトを調整することで一番忙しい時期に人手が足りるように体制を整えることができます。
・スタッフの増員
既存スタッフのシフトを調整しても不十分な場合には、アルバイトや人材派遣を活用してスタッフの増員を行うことも検討しましょう。
そのためにも繁忙期の作業量を事前に予測しておくことが重要です。
・業務のシステム化
在庫管理システム・検品システムなどの管理システムを繁忙期になる前に導入しておくことで業務の生産性を上げる事が可能です。
システムを導入することで、スタッフの経験に依存することなく誰でもスムーズに業務を行えるようになります。
物流業界の閑散期はいつ?
繁忙期とは反対に閑散期もあります。
仕事が少なくなる、売上が下がるといったマイナスのイメージを持たれるかもしれませんが、活用次第で企業の利益アップにつながります。
繁忙期に備えて心と体を休める時期の目途も立つため、閑散期もチェックしておきましょう。
・繁忙期の直後
繁忙期が終わると基本的に閑散期に入ります。
会社が扱う商品によっても変わりますが、年末年始が終わった2月、引越しシーズンが終わった5月、夏休み明けの9~10月が一般的に閑散期と言えるでしょう。
インターネットや通販サービスも普及し、急激に荷物が減るわけではありませんが、忙しさが落ち着くことから余裕を感じられ、心身ともに落ち着いた状態で仕事に取り組めます。
・突発的な閑散期
物流業界では天候や自然災害に左右されて仕事が少なくなる場合があります。
大雪や台風の影響で道路が通行止めになった場合、トラックドライバーは配送ができなくなり閑散期に入ります。
大規模な地震や津波・土砂災害など、予期せぬ自然災害が起きた場合も物流業界全体の機能が停止します。
まとめ
今回は、物流業界繁忙期を乗り切る為に準備しておくと良いことについて解説しました。
物流業界の繁忙期は年末年始と夏季です。繁忙期の業務負担を軽減する対策を閑散期にしっかりと準備しておくことで忙しさによるミスやトラブルを回避することができます。
物流業界への就職・転職を考えている人は、繁忙期に備えて企業がどういった対策を行っているかもしっかり確認しましょう。