~初心者さん必見~知ってると得する?!物流用語のおさらい!
2024.08.19
物流業界には多くの専門用語が存在します。新たに物流担当となった方は、馴染みのない用語に戸惑うことも多いでしょう。実際に現場で働くとなった際「何を言っているのかわからない」という状況は避けたいものです。
そこで今回は、そんなちょっと難しい・知っておくべき物流用語をご紹介します。
物流倉庫で一般的に使用される用語
3PL
3PL(Third Party Logistics)とは、物流業務(受発注、ピッキング、在庫管理、梱包、配送など)全体または一部を専門の第三者企業に委託する形態のことです。
ファーストパーティー:自社で物流業務を行う
セカンドパーティー:物流業務を部分的に委託(自社+委託)
サードパーティー:物流部門全体を委託
物流業務をプロに任せることで、企業は商品の開発や販促活動など本来の業務に集中できます。ロジザードでは、委託先倉庫を探している企業と物流倉庫のマッチングサービス「ロジザード・マッチン」を提供しています。
荷主
荷主とは、物流倉庫に業務を委託する企業や個人のことを指します。物流倉庫から見た場合、荷物を預けている通販事業者、メーカー、小売店などが荷主に該当します。
荷姿
荷姿とは、梱包された荷物の見た目のことです。梱包の方法や素材、形状によって異なり、具体的には段ボール、パレット、コンテナ、木箱などが含まれます。
入数
入数(いりすう)とは、1つの箱に入っている商品の数を指します。商品の販売単位には「バラ」「ボール」「ケース」があります。
バラ:1商品の最小単位(ピース)
ボール:複数のピースが入ったもの
ケース:複数のボールが入ったもの
例えば、ジュース6個が1つにまとめられたものをボール、ボール4個が1つにまとめられたものをケースと呼びます。また、ボールは「インナーカートン」、ケースは「アウターカートン」とも呼ばれます。
WMS
WMS(Warehouse Management System)は、物流倉庫内の在庫管理を行うシステムです。日本語では「倉庫管理システム」と訳されます。WMSを利用することで、倉庫内の作業を効率化し、物流品質を向上させることができます。
<主な機能>
入荷管理:入荷予定を事前に登録し、入荷時に検品して入荷実績を登録
在庫管理:棚の位置や数量、品質、賞味期限、ロット番号などを管理
出荷管理:出荷指示データに基づいてピッキングリストを作成し、出荷実績を登録
棚卸し管理:バーコードをスキャンして在庫数や作業進捗を管理
帳票・ラベル発行:ピッキングリストや納品書、送り状などを発行
SKU
SKU(Stock Keeping Unit)とは、在庫管理や受発注を行う際の「最小の管理単位」を指します。例えば、あるTシャツの色が4種類、サイズが4種類ある場合、16SKUと数えます。
RFID
RFID(Radio Frequency Identification)は、ICチップを組み込んだ電子タグを用いた無線通信システムです。RFIDリーダーから電波を発し、複数のタグを一度にスキャンすることができます。
JANコード
JANコード(Japanese Article Number)は、商品の国際的な識別番号です。コンビニやショッピングセンターでの会計時にスキャンされることが多く、国際的にはGTIN(Global Trade Item Number)と呼ばれます。
これらの用語を理解することで、物流現場での作業や打ち合わせが円滑に進むでしょう。
物流倉庫での関連用語
フリーロケーション
フリーロケーションとは、商品を特定の棚に固定せず、空いている棚に保管する方法です。これにより、保管スペースを有効活用できますが、商品がどこにあるかを把握するためにシステム管理が必要です。
固定ロケーション
固定ロケーションとは、同じ商品を常に同じ場所に保管する方法です。この方法は作業担当者が覚えやすく、ベテランには便利ですが、保管効率が低下することもあります。
ピッキングロケーション(ピッキングエリア)
ピッキングロケーションとは、商品をピッキングするエリアのことです。ここには在庫を常に一定量保持するために、保管ロケーションからの補充が必要です。
保管ロケーション(保管エリア)
保管ロケーションとは、商品を保管するエリアです。出荷頻度の低い商品をまとめて保管することで、ピッキングの際の歩行距離を減らすことができます。
仮ロケーション
仮ロケーションとは、入荷時など正式な保管場所が決まるまでの一時的な保管場所です。入荷検品後、正式な保管場所に移動するか、入荷当日に出荷する場合はそのまま仮ロケから出荷することもあります。
物流加工
物流加工とは、商品が生産されてから消費者やユーザーに届くまでの間に、商品に付加価値を加えるための作業を指します。具体的には、値札付け、タグ付け、ラベル貼り、組み立て、セット組みなどが含まれます。これを倉庫で行うメリットは、小売店で行うよりも効率的に作業ができ、小売店は販売に専念できる点です。
引き当て・引当
引き当てとは、受注時に在庫を確保しておくことを指します。引き当てが行われると、その商品は他の顧客に販売することができなくなります。例えば、在庫が100個あり、A社から20個の注文を受けた場合、その時点で販売可能数は80個となり、B社が注文できるのは80個までとなります。
ピッキング
ピッキングとは、物流倉庫での作業の一つで、伝票やピッキングリストに基づいて商品を保管場所から取り出し、指定された場所に集める行為です。
シングルピッキング:オーダー単位(発送単位)でピッキングする方式
トータルピッキング:複数のオーダーの商品をまとめてピッキングし、仕分け場でオーダー単位に仕分ける方式
ダブルトランザクション
ダブルトランザクションとは、倉庫内をピッキングロケと保管ロケに分けて管理する方式です。ピッキングロケにはフリーロケーション、保管ロケには固定ロケーションを導入することで、両方の利点を生かすことができます。この方式は、出荷頻度が高く、保管量が多い商品に適しています。
物流倉庫の種類
BTS型
BTS型(BTS=Build To Suit)とは、特定のテナントのニーズに合わせてオーダーメイドで建設された物流倉庫のことです。大手企業が多く利用し、広さ、温度帯、立地など自社の運用に適した仕様で作ることができます。
マルチテナント型
マルチテナント型とは、複数のテナントが入居する物流倉庫の形式です。この形式では、各テナントが倉庫の設備を共有して利用できます。自社で最新の物流設備を持つことが難しい小規模なメーカーや通販事業者にとって、便利な選択肢です。汎用性のある設計により、テナントの入れ替えにも対応しやすいのが特徴です。
TC
TC(Transfer Center)とは、商品を在庫せず、入荷したらすぐに仕分けして出荷する物流倉庫のことです。日本語では「通過型センター」と呼ばれます。スーパーマーケット、コンビニエンスストア、大型量販店などで広く利用されています。
DC
DC(Distribution Center)とは、商品の在庫を保管し、オーダーに応じて出荷する物流倉庫のことです。日本語では「在庫型センター」と呼ばれます。在庫を持つことで、受注後すぐに出荷が可能になり、顧客への迅速な対応が可能です。メーカーや卸売業で多く利用されています。
その他
マテハン
マテハンとは、マテリアルハンドリングの略で、物流業務を効率化するために使用される機械全般を指します。主な機械には、フォークリフトや台車(運搬用)、ラックやネステナー(保管用)、コンベア(省人化や作業のリードタイム短縮用)などがあります。
付帯業務
付帯業務とは、入出荷や保管などの主な業務以外に、物流加工に関連して発生する作業のことです。例えば、値札付け、タグ付け、ラベル貼り、組み立て、セット組みなどがあります。
オムニチャネル
オムニチャネルとは、消費者がどのチャネルからでもシームレスに商品を購入できる仕組みを指します。
オムニ:すべての
チャネル:顧客との接点(販売活動)
オムニチャネルについての詳しい情報は、こちらのコラムをご覧ください。
オムニチャネルとは?オムニチャネル導入までの準備
また、在庫起点のオムニチャネルについての詳細は、こちらをどうぞ。
在庫起点のオムニチャネル。客注対応ちゃんとできていますか?
5S
5Sとは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の頭文字を取った言葉です。5Sを実施することで、作業効率を向上させることができます。
整理:不要なものを捨てる
整頓:使いやすく並べて置く
清掃:きれいに掃除し、点検する
清潔:きれいな状態を保つ
しつけ:上記4つを習慣づける
2S
2Sとは、5Sの中でも特に重要な「整理」と「整頓」の頭文字を取った言葉です。2Sは5Sよりも実施しやすいため、業務改善を始める際にはまず2Sから取り組むと効果的です。
SCM
SCM(Supply Chain Management)とは、製造から販売までの流れを一元管理し、業務を効率化する仕組みです。作業の重複など無駄を省くことで、作業効率の向上を目指します。
EDI
EDI(Electronic Data Interchange)とは、BtoBの取引における「発注→受注」「出荷→納品」「請求→支払」などのやり取りを電子データで処理するシステムです。システム化により、データ管理の正確さや業務効率が向上し、電話やFAXでの手間やコストを削減できます。
ロジザード
ロジザードはクラウド在庫管理システムのリーディングカンパニーであり、クラウド倉庫管理システム(WMS)「ロジザードZERO」を提供しています。2019年には、「ロジザードZERO」と連携したクラウド店舗管理システム「ロジザードZERO-STORE」や、オムニチャネル支援ツール「ロジザードOCE(オムニチャネルエンジン)」の提供を開始しました。これにより、EC、店舗、オムニチャネルなどさまざまな物流現場に対応するソリューションを提供しています。
ロジザードZERO
ロジザードZEROは、ロジザードが提供するクラウド倉庫管理システム(WMS)で、2012年9月に販売が開始されました。高いコストパフォーマンス、幅広い業態・商材に対応できる柔軟性、迅速な導入、365日の電話サポート、顧客に寄り添った導入支援などが評価されています。国内外で広く利用されており、業界No.1の稼働数とシェアを誇っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
未経験の方、働き始めて間もない方は聞いたことのないワードがたくさんあったのではないでしょうか。
筆者も改めて意味を理解するいい機会になりました。
仕事を進める上で知っていると損しない用語ばかりになりますので、明日以降のあなたの業務に役立つかと思います。
今後もこういった役立つ情報をお届けしていきますので、お楽しみに◎