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物流業界の今後ってどうなの?AI化の影響はどれぐらい受ける?詳しく解説!

物流業界の今後ってどうなの?AI化の影響はどれぐらい受ける?詳しく解説!

2024.01.29

消費者に荷物を届けたり、物資を移動させたりなど、社会において重要な役割を

果たしている物流業界ですが、近年は物流業界にさまざまな問題が浮上しています。


また、それらの問題を解決するためにAIが活用され始めています。

AIと物流。一見関係なさそうに感じられますが、近年は導入する企業も増え始めているのです。


物流業界は今後、一体どうなっていくのでしょうか?

AIの影響をどれぐらい受けるのでしょうか?


詳しく解説していきます。


物流業界が抱えている課題

①人手不足・人材の高齢化

近年、運輸業の就業者は減少傾向にあります。


団塊世代が定年を迎え、今ベテランとして働いている人もあと数年で定年を迎えます。

物流業界も高齢化が問題となっているため若い労働力が早急に求められていますが、なかなか若年層の入職率が上がりません。


理由は、後述する物流業界が抱えている課題にも含まれている「長時間労働」や「賃金水準の低さ」などが考えられます。


人材の高齢化が進んでいるにもかかわらず、労働条件が整っていないため若年層の人材が確保できないという状況が、人手不足という大きな課題に繋がっているのです。


②再配達・受け取り拒否

再配達の負担は、ドライバーに大きくのしかかります。


今ではネットショップで買い物をすることは当たり前となっており、多くの人が

利用しています。

ネットショップで購入した物の配送量が増えたことで、比例して再配達の量が増加しているのです。


ドライバーは通常、その日の荷物の届け先を前もって確認し、届ける順番を決めてから配達に向かいます。

同じエリアにまた戻ってくることになってしまうなど、効率の悪い回り方をしないようにするためです。


他の配達が遅れてしまわないよう、決めていた順番通りに回ってその日のうちの

荷物を配り終えてから、再配達に向かうこともあります。


再配達が1件だけということはまずありません。

更に、何回再配達をしても、ドライバーの給料は変わりません。

ドライバーの負担だけが大きくなってしまう再配達は、物流業界が以前から抱える

大きな課題です。


③長時間労働

トラックドライバーは、荷待ち時間・荷役時間が長くなることにより拘束時間が

伸びてしまうことがあります。


荷主の都合でドライバーの待機時間が伸びたり、荷物の積み下ろしに時間が

かかってしまったりといったことで、ドライバーが長時間働くことになってしまうのです。


長時間労働は体に大きな負担を与え、居眠り運転などの事故へと繋がってしまう

ため、大きな課題となっています。


④在庫・入出庫管理

発注を人の手で行う場合、経験値によってはヒューマンエラーの可能性や効率の

低下が考えられます。


また、在庫数は「この商品は一ヶ月に●個売れるから●個発注しておこう」

といった需要の予測が必要です。

しかし需要予測は、市場の変化や天候によって大きく変わるため、人が在庫を

管理・重要予測することは難しく過不足が起きやすいです。


発注しすぎる、または少なすぎるといったことがあると生産性の低下にも

繋がるため、解決すべき物流業界の課題のひとつとなっています。


AIを活用することで物流業界に与える影響は?

現在物流業界では、抱える課題の解決に繋げるためにAIの導入を進めています。


AIは、人間の手が回らない部分を補ってくれます。

「数」で足りない部分を「技術」で補ってくれるのです。

さまざまな問題を抱えている物流業界に与える影響は大きいといえます。


では具体的に、どんな影響があるのでしょうか?


①人的コストの削減が実現

AI搭載ロボットを導入することで、ピッキングの際、わざわざ目的の荷物がある

棚に行かずとも作業員の元まで届けたり、AI搭載ロボットを使って棚自体を動かし作業員のところまで運んだりといったことが可能です。


作業員の負担を大幅に減らせるため、離職率上昇を止めるという効果が

期待できます。

人材不足という課題に大きな影響を与える可能性があるでしょう。


②最適化による長時間労働の解消

AIを導入して最適化を図ることで、労働時間の短縮が期待できます。


例えばGPSなどのセンサー技術を活用すれば、荷待ち時間の発生しないような

ルートを割り出せます。

荷待ち時間の最適化により、長時間の労働を改善することが可能です。


長時間労働が少しでも減れば体力的なキツさも減るため辞める人が少なくなり、

離職率に大きな影響を与えるでしょう。


③在庫管理や需要予測データを正確に反映できる

AIの大きな強みは、ディープラーニングと呼ばれる技術です。

AIはさまざまなパターンを経験し、学習していくことで質が高まっていきます。


AIに過去の売上・顧客の属性・需要変化・立地条件などを学習させれば、

需要予測データを正確に把握でき、在庫管理の過不足も減らせます。

更に、ヒューマンエラーの少ない運営が可能となるでしょう。

AIを物流に活用するデメリット

AIの活用には多くのメリットがありますが、デメリットが全くないわけではありません。AIを導入するにあたり、デメリットは下記のものが考えられます。


・導入コストがかかる

デメリットの一つとして挙げられるのは「導入コスト」です。

業務効率化や生産性向上を実現する最新のAIは、初期の導入コストが高額になるケースが多いです。

コストはデメリットといえますが、AIの導入に成功すれば高い費用対効果が得られる可能性もあります。

導入コストとその後の削減コストをよくシミュレーションして、費用対効果を見極めてから導入を検討しましょう。


・現場でルールやマニュアルの変更が必要になる

AIを最大限に活用するためには、従業員一人ひとりがAIについて正しく理解する必要があり、そのためには現場でルールを設けたり、マニュアルを変更する作業も必要になるでしょう。

ルールやマニュアルの変更には時間がかかりますので、デメリットと言えますが、AI活用による長期的な利益を見据えるとこの作業は欠かせません。

長期的な視点で成果を見据えることが大切と言えるでしょう。


物流業界の今後

高齢化に伴い、物流業界は今後ますます人材不足に悩まされるでしょう。

長時間労働や再配達も改善されない限り、急に人材が増加することは考えにくいです。


ただ、AIをうまく活用できれば、物流業界が抱える課題を解決できる可能性があります。


しかし、物流の現場ではAI活用がまだそこまで進んでいません。

導入している企業は増えているものの、まだまだといえます。


実際に運用した場合の使用感などAI活用が進まない要因はさまざまですが、

一番大きな要因は「コスト面」です。


利用を始めた後はコスト削減が望めますが、システム導入やロボットの購入など

初期費用が大きくかかってしまいます。

導入後は楽でも、導入するまでが大変ということです。


AIの導入は、物流業界の今後を明るくしてくれる可能性があります。

そのためには、AIの現在の課題である「実装のしづらさ」をどう解決するかが

カギとなってくるでしょう。