株式会社SHUUEIの採用情報サイトです。

激しく動く物流業界に必要な戦略とは?大手企業の事例も合わせてご紹介!

激しく動く物流業界に必要な戦略とは?大手企業の事例も合わせてご紹介!

2021.01.25

インターネット通販の発達に伴い、今後もより一層活発に動くであろう物流業界。

最近ではその需要の高さから「モノを高品質のまま効率よく消費者へと流していくこと」を重要視しなければならないと考える企業が増えています。

包装・荷役・倉庫の在庫管理・配送管理など、企業の早急な対応が迫られているのです。

では具体的に、どういったことが必要となってくるのでしょうか?

●今後、モノの流れをよりよくするために必要なこと

「欲しいものが翌日、希望の時間に届く」というのが当たり前であるこの時代。

この便利な生活を支えているのが物流ですが、この当たり前を続けるには、あることが必要となってきます。

それが「物流戦略」です。

例えば大手通販会社・Amazonでは、倉庫内でのピッキング作業を効率よく進めようと、ボストンのロボットメーカー『KIVA SYSTEM』を買収し、自動で動き回るロボットを使っていますし、オフィス用品の大手通販会社・アスクルでは、ロボット関連企業『MUJIN』と業務提携を結び、ピッキング工程の自動化を目指してその技術を取り入れています。

このような物流戦略は、企業の成長や発展には決して欠かせない重要課題だと言えるでしょう。

では、企業は具体的にどのような物流戦略を行っているのでしょうか。

一部ご紹介していきます!

Amazonの物流戦略

・自走式ロボットの導入

Amazonの倉庫内では、「KIVA」というロボットが働いています。

このKIVAのコンセプトは「人がラックまで商品を取りに歩くのではなく、ラックがなるべく近くまで必要な商品を運んでくること」です。

これを聞くと、KIVAの目的が「倉庫内で作業する人の不足を補填するため」であるとか、「機械によりピッキングの効率化を図るため」と思いがちですが、それだけではありません。

運搬や荷役作業を効率化するための機械であるマテハン(マテリアル・ハンドリング)を導入したり、大きな棚を設置したりなどの倉庫内を構築するには、大掛かりな工事が必要です。

しかしKIVAを利用すれば、そういった工事は必要ありません。

ピッキングの効率化や人材不足の補填といったことだけでなく、短期間での倉庫構築を目指しすぐに稼働させることを目的としているのです。

・フルフィルメントセンター(FC)の設置

フルフィルメントセンター(FC)とは、Amazonユーザーが多く住むエリアに設けた独自の配送センターです。

2012年、Amazonは初めて消費税の高いカリフォルニアにフルフィルメントセンターを作りました。

物流センターが消費者の家から離れたところにあると、当然届くまでに時間がかかります。

そこでAmazonは、消費立地型の物流センターを開設し、消費者の手元に物が届くまでの時間を短縮させたのです。

・アマゾンフレックス

アマゾンフレックスとは、Amazonのスタッフではなく一般人に配送を行なってもらうというものです。

「この時間だったら空いていますよ」という一般人をスマホのアプリ上でマッチングさせ、商品を届けてもらいます。

これはウーバーイーツと同様の流れであることから、物流版ウーバー(Uber)と言われています。

アマゾンフレックスは車さえ持っていれば応募できるため、子どもが幼稚園や学校に行っている間に配送をする主婦、次の仕事が見つかるまでの間だけ働く人、起業の準備中で時間があったり学校卒業まで空いているという若者など、様々な人がアマゾンの配達に関わっています。

また、通勤の帰り道に配送をするということもできるので、都合のいい副業にもなります。

こういった様々なニーズに対応している上に時給も高く設定されているため、競争倍率はかなり高いようです。

ZOZOTOWNの物流戦略

ZOZOBASEの運営

ZOZOTOWNを運営しているのはスタートトゥディという会社で、完全に自社で物流センターを運営しており、物流システムも全て自前で構築。

その物流システムを「ZOZOBASE」として運営しています。

服などは顧客によって好みが様々であるため、どんなものであっても多品種・少量で素早く効率的に商品を回転させる必要があります。

しかしネットで買い物をする場合、顧客は試着できない分、どんな色なのか?どんなデザインなのか?他にもサイズや素材などとても細かい詳細を求めます。

それでも通常の店頭販売のように、効率的に商品を素早く回転させるとなると、サイト掲載の作業が全く追いつかなくなります。

そこでこのZOZOBASEです。

延床面積4万坪(マツダスタジアム5個分)の物流センター内で、商品の入荷や撮影、採寸、保管、梱包、発送などフルフィルメント業務全般を行なっています。

中に撮影スタジオがあり、カメラマンとモデルが常駐しているため、商品が入荷された数時間後にはサイトにUP、注文が入れば翌日には顧客の手元に届くという流れになっており、このスピード感がまさにZOZOTOWNの強みで、競合他社から追随を許さない状況を作り出しています。

ZOZOバイト改革

20195月、ZOZOZOZOBASEで働くアルバイトの時給を最大1,300円へ引き上げるという発表をしました。

目的は、アルバイトスタッフが高時給で楽しく働きながらハイスピード・ハイクオリティーな商品を届けるという、新時代のアパレル倉庫を目指すというものです。

先にお伝えした通り、ZOZOBASEは商品を届けるまでのスピード感が強みで、また丁寧に届けるための工夫や改善も行なっていますが、それらの業務は正社員だけでなく、多くのアルバイトや派遣スタッフによって支えられています。

今後商品の取引高が大きくなっていくことを見込み、少しでも早くより正確に商品を届けるために安定した体制を整えようと、今回考えたのです。

ZOZOでは前々から働き方や時給などの制度面については検討し、改善を重ねていたため、耳にすることも多い「働き方改革」といった働き方に対する意識の高まりとも相まったのか、当時とても話題となりました。

●まとめ

物流を通し、商品をお客様に届けて(納品して)初めて売上が立つわけで、この流れが止まれば混乱が生じます。

例えば、消費増税時。

消費税が上がるとなると、駆け込み需要により物流量が増え、結果「トラック不足」になり、その月末の納品がストップし、結果売上の計上が良く付に繰り越されるというケースも出てしまいます。

物流のことをきちんと考えておかないと、このように月の売上が立たないということもあり得るのです。

世の中は物流があるから成り立っている、最近では『物流を制する者が市場を制する』といっても過言ではないとも言われています。

企業の規模など関係なく、物流を戦略的に考えていくことは、今後を生き抜く上でとても重要となっていくでしょう。