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国内物流を支えている輸送法はトラック以外に何がある?

国内物流を支えている輸送法はトラック以外に何がある?

2021.11.15

物流業者といわれると、すぐに思いつくのは輸送業者や倉庫業者ではないでしょうか。

輸送業者は、トラックや鉄道、船などを使って物を運びますが、日本の総輸送量のうち90%以上はトラック運送が事業を担っています。

そして反対に、日本の土地柄なのか船や鉄道の需要は少なくなっています。


しかしトラック以外の輸送法も、ただそこまで普及していないだけで実はメリットもあるのです。


今回は、トラック以外の国内物流について、それぞれの特徴やメリット・デメリットをご紹介していきます。


トラック輸送は国内物流には欠かせない

国内物流は、空・海・陸の3つの輸送手段によって支えられています。

更に細かくいうと、空は「航空貨物運送」、海は「内航海運業」、陸は「鉄道貨物輸送」「貨物自動車輸送事業」の4つの輸送法があります。


この4つの輸送法で最も利用されているのが、貨物自動車輸送事業。

つまり「トラック輸送」です。

トラックは、国内物流の中心に位置する存在だといっても過言ではないでしょう。


ただ、物流業界はトラックなど輸送業務のみで成り立っているわけではありません。

確かにトラック輸送も、海や空からの輸送も国内物流を支えていますが、

他にも保管・荷役・梱包・流通加工・情報管理などの業務もあり、

共に機能することで成り立っているのです。


トラック以外の国内物流

国内物流はトラック輸送がメインだとお話しましたが、ここではトラック以外の輸送法について解説します。

一つずつ、メリット・デメリットも併せてご紹介していきますね。


①鉄道貨物輸送

鉄道貨物輸送とは、線路の上を走る車輪付きの車両で貨物の輸送を行う手段のことです。


鉄道で運ばれている主なものは、食料品・宅配物・農産品・青果物などです。

人々の生活に密着した物資の輸送をメインとしています。


以前は国内貨物輸送の主要となっていましたが、道路の整備に伴いトラック輸送が急激に伸びたことで、昭和40年代以降は格段に減少しました。

しかし、鉄道貨物はトラック輸送よりCO2の発生を大幅に抑えられるという大きなメリットがあります。

環境負荷を抑えることができる輸送手段であり、もっと広まるべきだといえるでしょう。


モーダルシフトはどうなっている?

トラック輸送は国内物流の中心ではありますが、ドライバーの人材不足や

長時間労働による過重労働など様々な問題を抱えています。

このような問題を解決させるために、国が積極的に推進しているのが

「モーダルシフト」です。

トラックメインとなっている輸送方法を鉄道にシフトチェンジすることで、

トラック輸送が抱える問題を解決しようという試みです。


しかし、小口輸送などに適していない部分をどうするかという点が課題に挙がっています。

また、急な出荷量の増減などにも対応できないこと、トラックよりも輸送コストが高額であることも、モーダルシフトが進まない原因の一つとなっています。


今後システムが構築され、様々なニーズに対応できるようになれば、

モーダルシフトが実現されるでしょう。


②航空貨物輸送

航空貨物輸送とは、航空機で貨物の輸送を行う手段のことです。


航空機で運ばれている主なものは、生鮮食品・医薬品・車・精密機器などです。

他にも美術品・コンサート機材・救援物資なども運んでおり、輸送物は多岐に渡ります。


航空輸送の最大のメリットは、トラックや鉄道よりも圧倒的に物を運ぶスピードが速いことです。

輸送時間が短いため、事故が発生する確率も低いです。


また、航空輸送はトラックや鉄道よりも揺れが少ないため、貨物の破損も少ないのが魅力的です。

特に精密機器は、湿度や温度の影響で故障することもあります。

安い輸送方法を使っても、輸送中に使い物にならなくなってしまっては本末転倒です。


航空輸送であれば、事故や貨物破損も少ないので、保険をかけることも少なく、余計なコストを抑えられます。


更に、空港のセキュリティー対策も万全であるため、盗難などのトラブルも少ないです。

海外へ送る場合は時計や宝石類など高価なものだと危険ですが、日本ではそこまで心配する必要がありません。


ただデメリットは、やはりコスト面です。

だいたいにはなりますが、海上輸送の3~5倍ほどかかります。

圧倒的なスピードの速さの裏で、大量のお金が出て行っているのです。


また、貨物の大きさや重さに制限があり、スペースも限られているため、

大きいものや何十トンもの大口貨物の輸送には向いていません。


③内航海運業

船で貨物の輸送を行うのが、内航海運業です。


船で運ばれているものは、石油製品・石灰石・原油・鉄鋼・自動車などの機械、

石炭などです。

他にも生鮮食料品や日用品も運ばれています。


一度に大量の貨物を輸送する内航船は、地球環境にやさしい輸送機関として注目されています。

阪神淡路大震災で陸路を断たれた際、物資の緊急輸送として大いに活躍しました。


船輸送のメリットは何といっても、一度に大量に運べることです。

量だけでなく、距離も長く運べます。

また、航空輸送に比べて大きさや重量に制限がなく、スペースも広く取れることから、大きいものや何十トンもの大口貨物の輸送に適しています。

それでいて輸送費が安いというのも魅力でしょう。


一方でデメリットとしては、輸送に時間がかかることです。

そのため日持ちしない食品類や、壊れやすい精密機器の輸送には向きません。

また、港は多くの関係者が立ち入るため、積み荷が盗まれる危険性があります。



まとめ

物の輸送法はトラック以外もあり、デメリットはありながらも国内物流をしっかり支えています。

もしトラック以外を利用されるのであれば、しっかりメリット・デメリットを理解した上で利用するようにしましょう。