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2023年に物流業界で起きたビッグニュースまとめ

2023年に物流業界で起きたビッグニュースまとめ

2023.12.18

さて、2023年も残り2週間を切り年末が近づいてきました。

そこで2023年ではどのようなニュースがあったのか、物流にフォーカスを当てて振り返っていきたいと思います。


今後の物流における日本国内での取り組みについてもご紹介しますので、一緒に確認していきましょう。


国内物流費の値上げ

原因として以下の3つが挙げられます。

●コロナ禍における需要の急増

●2022年から始まった世界的なインフレ傾向

●エネルギー価格の値上げ・高騰


2023年は国内物流費も値上げの動きがあり、配送料でいえばヤマト運輸・佐川急便・日本郵便の大手宅配会社3社は、従来の料金から約8%~10%の値上げを行うことを発表しました。

また、2023年4月1日より働き方改革関連法(改正労働基準法)に基づき、中小企業の月60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率が引き上げられました。


上記のように配送料・人件費をはじめとした国内物流費全体で、値上げの動きが加速しています。

「宅配クライシス」から再び通販企業が大きな課題に直面することになることが懸念されますね。


物流における自動運転サービスの推進

改正道路交通法が4月に施行され、ロボットの公道走行が可能になりました。

最高速度6km、車体サイズ70×120×120cm以内、歩行者と同じ通行場所など制限はありますが、配送現場の人手不足の中、宅配ロボットの活用を促進させることで労働力を補うことが狙いとされています。

今回の道路交通法改正では、いわゆる「レベル4」、特定エリアでの完全自動運転の解禁にも注目が集まりました。


また地方にて住民や荷物を輸送することを念頭に置き、地方自治体が相次いで人や荷物の輸送を行う実証実験に乗り出していました。

今後、物流分野における人手不足や買い物弱者対策などの課題解決のため、早期の社会実装が期待されています。


物流における労働力不足の深刻化

4月28日に新型コロナウイルスの水際対策が終了し、さらに5月8日には感染症法上の分類が、季節性インフルエンザと同じ5類に移行されました。

帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2023年4月)」によると、行動制限の緩和に伴い人流が戻ってきたことで消費者の支出に関する意識が改善し、国内景気は回復傾向にあります。


ですが、ある一方でコロナ禍で一時的に悪化していた需要が急回復したため多方面で供給が追い付かない状況が続いています。

特に、運輸・倉庫業では2021年4月に42.3%、2022年4月に52.2%だった正社員の人手不足割合が、2023年4月は63.1%と大きく増加しました。

上記の要因として考えられるのは

●EC・通販市場が拡大し物量が増加したこと

●コロナ禍で休業していた他業種から運輸・倉庫業へ人員の流入が少なくなったことなどがあります。

インバウンド需要もあり国内での取扱物量が増える中、対策が急務となっています。


物流の2024年問題

2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制と改正改善基準告示が適用され、労働時間が短くなることで輸送能力が不足し、「モノが運べなくなる」可能性が懸念されており、このことを「物流の2024年問題」と言われています。


何も対策を行わなかった場合・・・

<トラック事業者>

①荷主や一般消費者のニーズに応えられなくなり、 今までどおりの輸送(例えば長距離輸送など) ができなくなる

②今までどおりの輸送を継続するためにはさらにドライバーの増員が必要だが人材が確保できない

<荷主>

①必要な時に必要なものが届かないかもしれない

②輸送を断られる可能性がある

<一般消費者>

①当日、翌日配達の宅配サービスが受けられないかもしれない

②水産品、青果物など新鮮なものが手に入らなくなるかもしれない


これからどうしていくのがいい?

2024年問題解決に向けて、荷主とトラック事業者が連携して取り組んでいきたいこととして

・荷待ち時間、待機時間の削減

(予約システムの導入、出荷・受け入れ体制の見直し)

・作業削減など労働環境の改善

(パレット化による手荷役作業の削減、情報の共有化、DXによる業務効率化等)

・リードタイムの延長(長距離輸送は中1日を空け、満載での効率的な輸送)

などが挙げられます。


こういった問題に直面している中でも、解決に向かって前進しているような職場だと働きやすさにも直結するため、面接の際などに聞いてみてもいいかもしれませんね。


弊社では2024年も引き続き、この場で物流に関する様々な情報をご提供していきますので、お時間のあるときにお読みいただけますと幸いです。